PROJECT STORY

誰もが使いやすく、
分かりやすいシステムを
生み出すためのチームワーク

2020年10月にリリースされた「楽楽勤怠」。
法改正とお客さまからの要望を受けて始動した開発プロジェクトの
経緯やサービスの真価について、3人のプロジェクトメンバーが語ります。

MEMBER

藤原 清志

Kiyoshi Fujiwara

楽楽勤怠事業統括課
2014年中途入社
経済学部卒業

楽楽精算の営業・製品企画を担当した後、2020年1月より楽楽勤怠プロジェクトに抜擢。製品企画やプロモーション、カスタマーサクセスのマネジメントを担当する。

西角 知佳

Chika Nishikado

楽楽勤怠開発課
2015年新卒入社
理工学部卒業

入社時より楽楽精算の開発・運用業務に従事し、システムのバージョンアップを経験。2019年より楽楽勤怠開発の立ち上げメンバーとして、初期リリース機能の要件定義や設計、実装を担う。

三井 優以子

Yuiko Mitsui

UI開発課
2020年新卒入社
工学部卒業

大学ではプログラミングを学び、UIデザイナーとして入社。2020年10月から楽楽勤怠プロジェクトのUIデザインの作成に携わる。現在はメイン担当として活躍中。

Talk Theme 01

「働き方改革関連法」
による業務負荷の軽減を目指して

2019年、働き方改革関連法が施行された。時間外労働の上限規制や労働時間の客観的な把握など、長時間労働を是正し業務改革を行うことが義務づけられたのだ。この状況を受けてラクスが開発に乗り出したのが、勤怠管理や給与計算を効率化するクラウド型システムの「楽楽勤怠」。出退勤や残業、休暇取得などの勤怠情報をパソコンやスマートフォンから入力し、給与計算に必要なデータを1クリックで出力できるため、バックオフィスの業務効率化に貢献するサービスである。製品企画を担当した藤原は、当時をこう振り返る。

「法改正によって勤怠管理業務の負荷が高まることが予測されました。同業他社により勤怠管理サービスはいくつかリリースされていましたが、お客さまから“ラクスさんが開発してくれると嬉しい”という声を複数いただき、弊社も開発に乗り出すことを決めました。このような要望をいただけたのは、弊社が長年積み重ねてきたSaaSの開発力やナレッジを大きく評価いただけたからだと思います」。

後発のサービスだからこその強みもある。最新の法律に準拠した機能設計で、リアルタイムなお客さまのニーズを柔軟に反映できるということだ。開発にあたり、営業やエンジニアは何度もお客さまの元へ足を運び、要望や現場での課題についてのヒアリングを重ねた。ヒアリングをするなかで、現状アナログな勤怠管理を行っている企業が多く存在するなどの課題が見えてきた。そしてこの経験は、後の開発方針に大いに生かされたとエンジニアの西角は振り返る。

「紙やExcelで勤怠管理されているお客さまが一定数いることが分かり、大きく業務効率化する余地が残されていると感じました。楽楽勤怠でお客さまの仕事を楽にしたい。この思いで開発に臨みましたね」。

新入社員として楽楽勤怠プロジェクトに参加したUIデザイナーの三井は、入社前に作成された仕様書を確認し、プロジェクトの背景を理解することから着手。藤原や西角と連携し、現場目線で検討された機能の一つひとつを把握したという。

「藤原さんには勤怠管理に関する現場の課題感について話を伺い、楽楽勤怠の開発目的の理解を深めました。西角さんからは、ユーザー目線で検討された機能の構造や仕組み、関連法律について教わりました。この経験があったからこそ、UIデザインの方向性を迷わず決めることができたと思います」。

【3人の役割】
藤原:商品企画(ターゲットの選定・機能の選定)西角:バックエンド(要件定義・設計・実装)三井:UIデザイン(デザイン作成)

Talk Theme 02

法律を踏まえた
精度の高いシステムを開発するために

目指したのは「誰もが使いやすく分かりやすいシステム」。勤怠管理システムは従業員一人ひとりが利用することになるため、簡単に操作できなければ利用率が低下し、業務効率化に寄与しなくなってしまう。そのためにも、ターゲットとターゲットの抱える課題を明確にし、それらを解決できる機能やサービスを揃えることに注力したと藤原はいう。

「“ターゲットはどんな人で、その人がお金を払ってでも解決したい課題とは何か?”を徹底的に追求し、どのような機能やサービスが必要なのか開発チームとともに検討しました。また、機能をブラッシュアップするためお客さまに協力いただき、現場での使い方を具体的にヒアリングして回りました」。

楽楽勤怠プロジェクトは、担当業務に集中して開発クオリティと作業効率を高めるために、フロントエンドとバックエンドを分離したアーキテクチャを採用。ラクスでは初めての試みであった。西角は普段以上に綿密なコミュニケーションを取りあって開発状況を理解しあうことで、スムーズな開発を成し遂げた。また、開発では法律要件をおさえることにも配慮するため、西角はエンジニアでありながら労働基準法の原本や情報を熟読した。

「勤怠管理は法律を踏まえて正しく運用できなければ意味がありません。労務関連は未知の領域でしたが、知識の幅が広がるだけでなく、開発でより深い価値にコミットできることにやりがいを感じました。また、社内の人事にも労務管理に関するヒアリングを行い、どちらの機能設計の方が現場で使いやすいかアドバイスをもらいました」。

勤怠管理システムは単体で使用するものではなく、給与計算システムをはじめとする外部システムと連携して活用されるケースが多い。シームレスな連携で「真の業務効率化」を妨げないためにも、プロジェクトメンバーは外部システムの調査まで行い、必須要件を精査して開発を進めていった。UIデザインの基本ルールの策定は三井の先輩デザイナーが担当。色彩を多用せず、フォントサイズやボタンの位置などをパターン化し、情報量が多くなったとしても視認性を高める工夫が施された。UIデザインを決定する上で重要な条件について、三井はこう語る。

「表面的なデザインを整えるだけでは、ユーザビリティの向上につながりません。情報の優先順位を整理し、何から優先的に表示すべきかを考える。そして、目線の移動や操作の流れを考慮しながら、デザインに落とし込んでいくことが大切です。お客さまが実際に利用するシーンを想像しながら、細部まで手を抜かずにUIをつくりこむ必要があります」

そして2020年10月1日、ついに楽楽勤怠がリリースされた。

【楽楽勤怠の概念図】
楽楽勤怠
  • ・勤務スケジュール設定
  • ・出勤簿の承認
  • ・勤務に関する関係各所への提出
  • ・勤務/雇用形態に応じた勤務時間の設定および集計
  • ・休暇の申請/承認/差戻
  • ・有給休暇の残数および取得状況の確認
  • ・残業時間の管理
その他にも、多岐にわたる機能を搭載
  • ・給与システム連携
  • ・残業/休暇申請後の承認フローの設定
  • ・打刻機能
  • ・打刻した位置情報の取得機能
  • ・打刻の丸め機能
  • ・休日出勤申請

Talk Theme 03

HR Techを代表するサービスへと
進化を続けていく

シンプルな画面設計でマニュアルを見ずとも操作できる楽楽勤怠は、お客さまから「分かりやすい」「使いやすい」と高評価を得ていると、藤原は笑顔を見せる。同時に「もっとこういった機能がほしい」という要望もいただきはじめている。

「ラクスが提供するサービスで、お客さまの業務が楽になることを何よりも重視しています。これからもお客さまからのご意見、そして現場での活用方法を参考に、機能を進化させていきたいですね。そして、将来的には“勤怠管理サービスといえば楽楽勤怠だよね”と言っていただけるような、HR Techを代表するサービスへと育てていきたいです」。

多くのメンバーにとって新規サービス立ち上げは初めての経験となった、楽楽勤怠プロジェクト。これまでにない視点を業務に取り入れる必要があり、西角は大きな成長を実感できたという。

「正解が分からないなかでサービスを0から開発するという経験に、当初は不安ばかりでした。これを乗り越えるために関連技術の勉強を進めたり、先輩に相談してヒントを与えてもらったりしながら開発方針を模索しました。リリース後に上司から“若手を超えた活躍を見せてくれた”と評価され、これまでの頑張りを認めてもらえてとても嬉しくなりました。プロジェクトを通して、これまでの自分の殻を破り、お客さまに寄り添いながら柔軟な視野でものごとを考えられるようになったと感じています」。

楽楽勤怠プロジェクトはリリースして終わりではない。常にアップデートしながら機能やデザインを進化させて、お客さまのニーズに応えるサービスへと育て上げていくことが、本当のプロジェクトであるとも言える。三井は現在産休中の先輩デザイナーに代わりメイン担当として、早速UIデザインの改善に取りかかっている。

「お客さまからの改善要望をまとめたデータベースを参考に、優先的に着手すべき案件からUIデザインを改善しています。さまざまな要望をどのように実現するかが腕の見せどころです。言葉で伝えることが難しいデザインはプロトタイプを作成してエンジニアにイメージを共有し、円滑に開発が進むよう心掛けています。自分が決めたものをエンジニアがつくってくれたり、ユーザーが使ってくれたりと、UIデザイナーの意思決定の影響範囲は非常に大きいです。ユーザーが使いやすいかを徹底的に考えて、太鼓判が押せるような意思決定ができる存在になりたいですね」。

勤怠管理の側面からお客さまの業務を効率化し、働き方改革に貢献するために。彼らの挑戦はこれからも続いていく。

(※この記事は2022年4月に修正・加筆しました。)